うつ病の原因
気分障害の一つで、脳がうまく機能しなくなるうつ病ですが、その原因はまだ明確にはわかっていません。
厚生労働省のページでも下記のように記載されています。
発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、感情や意欲を司る脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。
明確な理由はないとはいえ、生活上に存在するストレスなどの環境要因や性格的な要因があると考えられています。
例えばどのようなものが要因となりうるのか、次の章で見ていきましょう。
ストレスなどの環境要因
人は生きていれば、つらい出来事や悲しい経験などは避けられません。このような体験が自信に大きなストレスを与えているというのはわかりやすいことだと思います。
でも、ストレスがかかるのはネガティブな出来事だけではありません。生活する環境や職場・学校などの周囲の環境の変化、仕事での「期待」等、一見ネガティブに見えないことも、実は私たちに大きなストレスを与えています。
生活上の「変化」は、いいことも悪いことも、なにかしらの「ストレス」を伴っているのです。
こうした日常にひそむ何気ないストレスが長期間に渡って与えられ続けると、身体が耐えられなくなり、うつ病を発症する可能性が高まります。
「ストレスなんかに負けるなんてかっこ悪い、これぐらい耐えられる、抗えば勝てる」と当時はわたしも考えていたよ。
でも、自分の耐性以上のストレスを感じれば、身体を壊すのも事実。
大人になってから心を鍛えるというのは難しいことなので、
自分が何に強くて、何に弱いかを分析して、うまく生きていくことも大切!
ありのままの自分を受け入れる努力も大人な生き方だよね。
性格要因~うつになりやすい人の特徴や考え方~
ストレスの他にも、うつ病になりやすい人の特徴や考え方があります。
もちろんこれらがすべてダメとか、すぐにうつ病に直結する要因というわけではありませんが、うつ病になりやすい傾向があるという風に考えられているようです。
メジャーなもので言えば、テレンバッハが提唱した「メランコリー論」を基に日本語訳された「メランコリー親和型」という性格傾向があります。
メランコリー親和型性格とは、下記のような特徴を持つ性格です。
- 几帳面
- 真面目
- 完全主義
- 仕事熱心
- 責任感が強い
- 秩序にこだわる
- 柔軟性に欠ける
- 自己に対する要求水準が高い
参照:和田 秀樹(2007), 『うつかなと思ったらまず読む本―「つらい気持ち」をらくにする70のヒント』, 海竜社.
すなわち、「~でなければならない」という枠にはめ込んで、規律を守る真面目な考え方や性格がこれらにあたります。「100%の力でやり遂げたい」と思うような傾向ですね。
失敗が許せない、ルールを違反している自分や他人が許せない、思い通りにいかないと自己嫌悪に陥る、失敗を指摘されると過剰に悲観的になるなどの考え方は、うつになりやすいと言われています。
私も、周りからは勤勉でまじめなタイプだといわれていたよ。
今思えば、失敗や否定されることを恐れていたなぁ…
いつでも100%というのは、できればすごいことだけど、基本的には不可能に近いこと。
だからこそ、「これくらいできればいいや」という柔軟な視点を持つことが、うつ病になりにくくするためのヒントだと思うよ。
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